「つみたてNISAは元本割れする確率がある」と聞いて、不安になっていませんか?
コツコツ積み立てているお金が減ってしまったらどうしよう、投資を始めたばかりの人ほど、そう感じるのは自然なことです。
実際、つみたてNISAは元本保証ではありませんし、タイミングによっては一時的に元本割れすることもあります。
同時に、「長期投資では元本割れの確率が大きく下がる」というデータも数多くあります。
大切なのは、元本割れする可能性があるかどうかだけを見ることではなく、「どんな場合に元本割れが起きやすいのか」「どうすればリスクを小さくできるのか」を正しく知ることです。
この記事では、つみたてNISAで元本割れする確率の考え方を、過去のデータや具体例を交えながらわかりやすく解説します。
つみたてNISAで元本割れはどれくらいの確率で起きる?

過去データで見るつみたてNISAの元本割れの確率

つみたてNISAは、短い期間では元本割れすることがありますが、長く続けるほどその確率は小さくなると言われています。
画像のような過去のチャートを見ると、「一時的な下落はあるけれど、長期では成長している」ことがよくわかります。
一例で示したチャートは、世界の半導体企業に投資する投資信託の約10年の値動きです。
初心者が注目すべきポイントは次の3つです。
① 長期では右肩上がり
2016年ごろと2026年を比べると、価格は大きく上昇し、これは世界経済の成長と企業の利益拡大によるものです。
株式市場全体でも同じ傾向があり、例えばS&P 500は長期平均で年約10%前後のリターンを記録してきました。
つまり、長期投資はプラスになる確率が高くなる傾向があります。
② 途中で大きく下がる時期がある
画像を見ると、
-
2022年前後
-
2024年前後
に価格が下がっている時期があります。
これは、株式投資では普通に起きることで、短期ではマイナスになる=元本割れする可能性があるという意味です。
③ それでも回復している
しかし、大事なのは下がったあとでも、時間が経つと再び成長していることがわかります。
つまり、
短期 → マイナスもあり得る
長期 → 回復して成長するケースが多い
という特徴があります。
<投資期間と元本割れの関係(イメージ)>
| 投資期間 | 元本割れの可能性 |
|---|---|
| 1年 | 比較的高い |
| 5年 | 少し下がる |
| 10年 | かなり下がる |
| 20年 | かなり低い |
※過去の株式市場データからの一般的な傾向です。
<初心者が覚えておくべきポイント>
つみたてNISAで大切なのは次の3つです。
① 長期投資
短期の値動きを気にしすぎない
② 分散投資
世界株など幅広く投資する
③ 積立投資
毎月コツコツ買う
この3つを守ることで、元本割れのリスクを小さくすることができます。
今回のチャートからわかる一番大切なことは、投資は短期では上下するけれど、長期では成長する傾向があるという事実です。(今回はあくまで一例です)
つみたてNISAは「すぐ儲けるための制度」ではなく、10年〜20年かけて資産を育てる仕組みです。
途中の値下がりに慌てず、コツコツ続けることが元本割れリスクを減らす一番の近道になります。
つみたてNISAの元本割れの確率を具体化する:ケーススタディ

毎月積立・複利で試す10年シミュレーションの設定と見方
設定例として、毎月1万円を10年間積み立てるケースで、年率を-1%、0%、3%、5%、7%に設定した単純シミュレーションを紹介します。
| 年率(年) | 満期時の合計(概算) | 元本 | 運用損益 | 元本を上回るか |
|---|---|---|---|---|
| -1% | 約1,142,400円 | 1,200,000円 | -57,600円 | いいえ |
| 0% | 1,200,000円 | 1,200,000円 | 0円 | 同等 |
| 3% | 約1,398,400円 | 1,200,000円 | 約198,400円 | はい |
| 5% | 約1,552,500円 | 1,200,000円 | 約352,500円 | はい |
| 7% | 約1,730,600円 | 1,200,000円 | 約530,600円 | はい |
計算は月次複利(年率を12で割った月利)で行い、各ケースの満期時の将来価値と元本(1,200,000円)との差を比較します。
この比較は「一定の年率で推移した場合の参考値」を示すものであり、実際の市場変動は年ごとに上下しますので、確率的評価を行う場合は過去の年次リターン想定が必要になります。
短期間(1〜3年)と長期(10年〜)での元本割れ発生確率の違い
短期(1〜3年)は市場の変動の影響を受けるやすい為、元本割れの発生確率が高くなります。
年ごとの下落が続くと短期間で元本を下回る確率は、数十%に達することもあり得ます。
これに対して長期(10年〜)では時間を味方にできる為、短期的な上下を平均化する効果が働き、過去の実績では元本割れ確率は大幅に下がります。
ただし、「長期=絶対に安全」ではなく、不連続な大きな下落や長期の低迷が続けば長期でもマイナスとなるリスクは存在するため、期待リターンと元本割れのリスク想定が重要です。
分散投資・ドルコスト平均法が確率に与える効果(資産・銘柄分散)
分散投資は、個別の銘柄や地域の下落リスクを和らげる効果があり、結果的に元本割れ確率を下げることに寄与します。
また、毎月一定額を買い続けるドルコスト平均法は、高値での買い付けを減らし、平均取得単価を下げる可能性があるため短期の下落があっても回復しやすくなります。
ただし、分散の効果は完全ではなく、世界的な同時下落(例えば世界的な景気後退や金融危機)では分散の効き目が限定される点は理解しておきましょう。
シミュレーションでよくある想定ミスと現実的なケース
シミュレーションで多い誤りは「一定の年率でずっと推移する」前提や「過去の一部好成績を将来も続くと期待する」前提です。
現実の市場では、年ごとに大きく上下するため、平均利回りだけを見て安心するのは危険です。
もう一つの誤りは、手数料や為替コストを無視することです。
実際のケース比較では、同じ平均年率の想定でもボラティリティやドローダウン(最大下落率)が大きい資産は短期で元本割れする確率が高くなるため、期待リターンの裏にあるリスク指標も確認しましょう。
つみたてNISAの元本割れ確率を下げる実践テクニックと投資設計

分散投資と銘柄選びの具体ルール(インデックス中心・ETF・バランス)
つみたてNISAで、元本割れのリスクを減らしたいなら「インデックス投資を中心にして、世界に分散された商品を選ぶこと」が基本です。
具体的には、全世界株式インデックス・ETF・バランスファンドなど、広い範囲に投資できる商品を選ぶのが王道です。
投資で大きく損をする原因の多くは、1つの会社や1つの国にお金を集中させることであり、これを避けるために行うのが「分散投資」です。
例えば、世界中の会社に分散して投資できるインデックスファンドは、長期投資で安定した成績を出してきました。
米国市場を代表するS&P 500でも、約100年の平均リターンは年およそ10%というデータがあります。
つまり、多くの会社に分散して長く持つほど、損をする確率は下がりやすいということです。
初心者が選びやすい投資商品の特徴をまとめると次の通りです。
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| インデックスファンド | 世界や米国など市場全体に投資 | 初心者・王道 |
| ETF | 株のように売買できる投資信託 | 手数料を下げたい人 |
| バランスファンド | 株+債券など自動で分散 | 投資に時間をかけたくない人 |
ポイントは次の3つです。
-
世界全体に投資できる商品を選ぶ
-
手数料(信託報酬)が低い商品を選ぶ
-
1つの銘柄に集中しすぎない
これだけでも、投資の失敗リスクはかなり減らすことができます。
つみたてNISAで大きな失敗を避けるコツは、「世界に広く分散されたインデックス投資を長く続けること」です。
難しい銘柄選びをする必要はありません。
シンプルに分散された商品を選び、コツコツ積み立てることが、元本割れのリスクを小さくする一番の近道です。
ネット証券・手数料・取り扱い商品の比較で損リスクを減らす方法
投資でムダに損をしないためには、ネット証券を選び、「手数料が安いか」「商品が豊富か」を必ず比較することが大切です。
特に、低コストで人気のインデックスファンドが買えるネット証券を選ぶことが、長期投資ではとても重要です。
初心者向けコツ:無理せず始める金額、見直しの方法、セミナーやFP活用
投資初心者の方は、まず余剰資金から始め、慣れてきたら増額するのが基本です。
例えば、当ブログの運営者:地方サラ投資家は、積立額は月5,000円のみです。
無理なく続けることが、初心者の方には、一つのハードルだと思います。
勢いだけで、月数万円を積立して、元本割れになったら、資産が減るリスクを恐れて、すぐ売却してしまうなどです。
確かに、マイナスなった瞬間にすぐ売却したら、それ以上の損失は抑えれるので、リスク回避ではあります。
ですが、つみたてNISAのような長期保有で、途中マイナスになっても、時間と毎月の積立で、徐々に、回復していくなら、結果としては、プラスになるはずです。
少額から継続することで、元本割れやマイナス益も、小さく経験しながら、辛抱強くプラスになる経験をして欲しいです。
よくある質問/掲示板・ブログで見る誤解と実際

『なんJ』『知恵袋』で目立つ誤解とその根拠の検証
掲示板で頻出する誤解には「株式は長期で必ず上がる」「インデックスなら手放しで安全」などがあります。
結論としては、長期的には上昇傾向があった市場もあるが、一定期間の低迷や長期的停滞が起きる可能性は否定できません。
また、インデックスは分散効果が高いが、全世界的な大暴落では被害を完全に防げない点を理解する必要があります。
情報の信頼性を判断する際は「根拠の提示」「過去データの期間」「手数料や為替などのコスト」を確認しましょう。
ブログやSNSで語られる失敗談から学ぶ落とし穴と再発防止策
よくある失敗は「短期の下落で狼狽売り」「高コスト商品を選んで手数料で負ける」「目的や期間を曖昧にしたまま運用する」ことです。
再発防止策としては、事前に目標と期間を明確にし、ルール化(例:積立継続、年1回のみ見直し)すること、低コスト商品の優先利用、そして緊急時に相談できる窓口を用意することが有効です。
失敗談は、貴重な学びになりますが、個別のケースをそのまま自分に当てはめないことも重要です。
つみたてNISAの元本割れする確率に対するアクションプラン

主要ポイントの要約(確率感・主な対策・注意点)
つみたてNISAで元本割れすることはありますが、長く続けて分散投資をすれば、その確率はかなり小さくなると考えられています。
大切なのは、短い期間の値動きにあわてず、正しい方法でコツコツ続けることです。
つみたてNISAで大切な3つのポイントは、下記になります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 確率感 | 短期では元本割れもあるが、長期では確率が下がる |
| 主な対策 | 分散投資・長期投資・積立投資 |
| 注意点 | 短い期間でやめない、1つの銘柄に集中しない |
投資初心者が、気をつけたい注意点です。
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値下がりしたときにすぐ売ってしまう
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人気だけで商品を選んでしまう
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短い期間で結果を求めてしまう
このような行動は、元本割れのリスクを大きくしてしまうことがあります。
つみたてNISAで一番大切なのは、「短い値動きに振り回されず、分散投資を続けること」です。
投資は一発で大きく増やすものではなく、時間を味方につけて少しずつ資産を育てていく仕組みです。(ギャンブルではありません)
正しい方法で続けていけば、元本割れのリスクを小さくしながら資産形成を目指すことができます。
あなたのケース別チェックリスト(初心者/長期保有/短期懸念)
つみたてNISAで元本割れのリスクを減らすには、「長期投資・分散投資・低コスト商品」の3つを守ることが重要です。
そして、自分の投資状況(初心者・長期投資・短期の不安)に合わせて行動を整理することで、ムダな損を防ぎやすくなります。
まとめ
つみたてNISAでは、元本割れが「絶対に起きない」とは言えません。(元本保証ではないです)
投資信託は、価格が日々変動するため、短期間ではマイナスになることもあります。
実際に、金融庁の資料でも、1年程度の短期投資では約30〜40%が元本割れする可能性があり、相場のタイミングによって結果は大きく変わります。
一方で、データを見ると投資期間が長くなるほど元本割れの確率は大きく下がることもわかっています。
例えば、5年以上の運用では元本割れの可能性は約15〜20%まで下がり、20年の長期投資ではほとんどのケースでプラスになる傾向があるとされています。
つまり、つみたてNISAの本質は「短期で利益を狙う投資」ではなく、長期・積立・分散で資産を育てる仕組みです。
途中の値下がりだけを見て焦って売ってしまうと、本来得られるはずだった将来の成長を手放してしまう可能性があります。
大切なのは、完璧なタイミングで投資することではありません。
生活に無理のない金額でコツコツ積み立て、時間を味方につけることです。


